アトピー性皮膚炎に悩まれている方、結構多いんじゃないでしょうか?
痒みが強いとよるも眠れない、ついかきむしってしまう。
今回はアトピー性皮膚炎について、ちょこっと深堀していきます。
当院HP「診療案内→皮膚科」も参照していただければ、幸いです。
難波で内科・皮膚科・心療内科でお困りのことあれば、なんばJクリニックにご相談ください。
アトピー性皮膚炎とは
かゆみのある湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性的な皮膚の病気です。
赤ちゃん、子供、大人まで幅広い年齢層で生じます。
アトピー性皮膚炎の原因って?
現時点で、アトピーの原因ははっきりと解明されておりません。
皮膚のバリア機能が弱まっているなどの体質的な要因。
それに加えて、アレルギー物質などの影響による環境的な要因が重なって起きると考えられています。
アトピー性皮膚炎の発症に体質的な要因として関係があると考えられているのがアトピー素因です。
アトピー性皮膚炎以外の気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎などにかかったことがある、家族にアレルギー疾患にかかったことがあるなどがアトピー素因となります。
症状は?
かゆみを伴う湿疹を慢性的に繰り返します。
左右対称に生じることが多いです。
特に目の周り、首、肘、膝など刺激の受けやすい場所に症状が出やすい傾向にあります。
かゆみが酷く、掻きむしってしまう人もいます。
その結果細菌感染へとつながるケースもあります。
成人であれば「6ヶ月以上(乳幼児では2ヶ月以上)の間、同じ症状を繰り返すこと」が、アトピーと診断される定義の一つです。
検査、診断は?
問診で、アトピー素因を確認したり、視診で皮膚の状態を観察します。
必要であれば、 血液検査にてTARC(ターク)値、好酸球数値、総IgE抗体値、特異IgE抗体値を測定します。
アトピー性皮膚炎の治療方法について
皮膚の状態に合わせて、薬を選択して使用します。
アトピーは乾燥によって肌状態が悪化するため、保湿も重要な治療となります。
炎症が比較的軽い場合は、保湿剤とステロイドの塗り薬を使用します。
両方を塗る場合には、保湿剤を塗ってから必要な箇所にステロイドを塗ると良いでしょう。
そうすることで、保湿剤のみ塗りたい箇所にステロイドを広げずに済みます。
より炎症が強い場合は、保湿剤とステロイドの塗り薬をベースにします。
そこに、抗ヒスタミン薬の飲み薬を追加で使用します。
炎症が比較的軽い場合と比べると、より強めのステロイドの塗り薬を使用します。
そこから、炎症が落ち着いてきたら、弱めのステロイドの塗り薬に変更したり、塗る回数や量を少なくしたりします。
自己判断で薬を中止するのは、オススメできません。
かならず医師に相談してからにしてください。
ずっと薬使わないといけないの?
一度薬を使うと、薬をずっと使わないと行けないと思っている方が、多いです。
実際には、症状が改善してくると、薬を減量→中止という流れで経過をみていきます。
症状がひどくなったりすれば、増量、再開って感じで、微調整していきます。
薬を中止して、そのまま経過みてたままの患者さんもいます。
なので、薬をずっと使い続けるというのは、間違いです。
最後に
アトピー性皮膚炎で悩まれている方は、一度ご相談ください。
症状が改善するのを最優先にしてほしいですね。
(参考)
日本皮膚科学会ガイドライン 「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2021」